色々な生き物からDNAを取り出してみよう

開催日:令和7年8月23日(土曜日)13時 30分~15 30

開催場所:石川県立自然史資料館

参加者:子ども9名 大人8名

DNAは生命の設計図と言われ、多くの生き物が共通して持っているものです。このイベントでは、動物(昆虫)、植物、キノコを材料に、それぞれの細胞に含まれるDNAを取り出す実験を行いました。

まず、DNAがある場所や大きさ、その働き方や役割、親から子の伝わり方など、DNAに関する基本的な知識について解説しました。次に、ブロッコリーを使って、実際にDNAを取り出す実験を行いました。芽の部分を解剖バサミで細かく切った後スプーンでつぶして試験管に入れ、細胞溶解液を加えました。昆虫の実験では、外来種であるシタベニハゴロモを使い、6本の脚をピンセットで取り外し、細胞溶解液の中に入れ、ハサミで細かく粉砕しました。昆虫の場合は、脚の先や表皮だけでなく、筋肉組織を多く入れるのが重要です。キノコの実験では、あらかじめ電子レンジによる加熱処理と冷凍処理を行ったエリンギの柄の一部を使用し、細胞溶解液の中に入れハサミで切り刻みました。参加者の多くは、この細かく粉砕する作業に苦労していたようです。いずれの場合も、粉砕して5分ほど放置した後、上澄みを取ってアルコール溶液に数滴落とすと、白いもやもやとしたDNAが出現し、実験は無事成功に終わりました。最後に、発展学習として、取り出したDNAを研究すると、どのようなことがわかるのかについても解説しました。

実験のコツは、細胞を十分に破壊することで、それぞれの生き物に合った取り出し方(プロトコール)があります。残りの夏休み、試行錯誤して自分なりのプロトコールを作成し、色々な生き物のDNAの抽出にチャレンジして欲しいと思います。

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