シルエットで描く植物画
開催日:令和元年9月28日(土) 9時00分~12時00分
開催場所:石川県立自然史資料館
参加者:大人4名
この講座は、植物を科学的な観点からではなく、美術的観点から観て描くことを第一の目的としました。第二の目的としては、身近な植物(雑草)を安価な画材等を用いて、気軽に継続的に楽しめることとしました。作業内容は、事前に館の周辺で採集した植物を押し葉のようにして、アウトラインだけをトレースし、それを構図に考慮しながら色紙へ転写後、アクリル絵の具で塗り仕上げるというものです。
一連の作業の中で構図の重要性を知ってもらうために、日本古来の「扇面のデザイン」を例に、俵屋宗達や尾形光琳の作品例も交え、多岐にわたり美術解説をしました。
実際にトレースをする段階では、日本画の模写で行われる「上げ写し」という技法を解説し、実践をしていただきました。参加者の方にとってこの技法は難しかったようで、真剣な面持ちで取り組んでおられました。トレースを終え、実際に着色する段階に入ると、実物の色に関係なく好きな色を塗ってもかまわないとお伝えしていたので、色作りにも真剣になっておられました。
一通りの工程を終えた参加者は、最初は難しかったが、慣れれば身近なもので部屋に飾れるような作品を作れると喜んでもらうことができたので、講座の一定の目的を果たせたのではないかと思います。
当館では、他にも色々なイベントを実施していますので、是非ご参加ください。
石川県立自然史資料館ホームページ: https://www.n-muse-ishikawa.or.jp/