植物図を模写しよう -植物画と植物図の違いとは?-

開催日:平成27年6月7日(日) 9時30分~12時30分 
開催場所:石川県立自然史資料館館内
参加者:大人13名

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今回はボタニカルイラストレーターの梅林正芳氏を講師としてお招きし、植物図の模写を行いました。最初に、植物図と植物画の違いについての解説がありました。画家の思いが投影されている植物画と違い、植物図は植物の形や構造の説明図で、分類学的な比較のために描かれることや、どのような技術が用いられているのかを学びました。演習は講師や牧野富太郎などが描いた植物図を手本にして行いました。まず、トレーシングペーパーを重ね、鉛筆で輪郭線をなぞります。輪郭線を描いたら、トレーシングペーパーを外して、引いた線を練り消しゴムで軽く消します。次に、手本を横に置いて、植物の形を認識しながら、輪郭線を引き直します。なぞるだけでは植物の構造を理解することができないからです。最後に手本に沿い、点描や線で影をつけて、全体を調整すれば完成です。緻密な植物図の模写は時間内ではとても終わらず、根気のいるものでした。初めて体験された参加者がほとんどでしたが、余った手本を持ち帰るなど熱心な方が多く、充実した講座となりました。